月岡一公の「速攻!ダブルスのポジショニング・セオリー」
教材名 |
月岡一公の「速攻!ダブルスのポジショニング・セオリー」 |
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講師名 | 月岡一公 |
内容 |
(3枚組+特典1枚)
【DISC2】 サービスからの陣形
・・その他6項目 【DISC3】レシーブからの陣形
・・その他6項目 【特典DVD】 全日本シニアチャンピオンのダブルス解体
| 価格 |
16,800円(税込) |
備考 |
サンプル動画
管理人のレビュー
【DISC1】 基本の陣形〜雁行陣・並行陣〜
まず基本的な陣形として雁行陣・前衛陣・中衛陣・後衛陣の4つを紹介。中衛陣というのは聞きなれないが、このDVDではレディーステニスでよく使われる深めの並行陣のことをこう呼んで区別している。これを区別する教材はあまり見かけない。この辺はさすがに細かい。
そのあとで実際に試合でよくあるような陣形が変化するパターン、縦割り・横割りについて、サーバーとレシーブの位置の相関などなど、中級程度以上あどなら当然知っておくべきセオリーを解説していて、知らない人におさえておくべきだろう。
このディスクはまあ導入編と言うか一般的な話なので個人的には流して見る感じだった。
【DISC2】 サービスからの陣形
各テーマについて基本的には
ホワイトボードの解説→プレイヤーのデモ→リプレイ&スローモーション
を繰り返す構成になっているのだが、ホワイトボードでの解説と、その後のデモの内容がリンクしてない部分が数箇所あった。
解説通りのプレイをそのままやってもらった方が分かりやすいのになあ。全体的にプレイヤーに指示が徹底されてないイメージ。
相手リターン側の陣形によるポイントのとり方の解説はよかった。リターン側前衛のポジションに応じた対策等、他の教材ではあまり見られない細かい区分である。リターン側前衛がサイドに寄っている場合が取り上げられていたが、かなり極端にサイドに寄っていた。クラブプレイヤーに多いと言っていたが、本当にこんな人いるの?って感じで少しカルチャーショック。わざとらしすぎるかも(笑)2バックの相手への対応も解説されていたのは○
【DISC3】レシーブからの陣形
サーブが強い場合(ファーストサーブ)と弱い場合(セカンドサーブ)で分けて解説しているのは評価できる。強いサーブに対するリターンと弱いサーブに対するリターンは別物なのに一緒にしている教材もあるので…。相手の陣形に対応するという部分もまずまず納得。
クロスロブを推奨しているのは面白い。たしかにもっと使ってもいいと気付かされた。
しかしあいかわらずボード解説はいいんだけど、編集がダメ。
DISC3の前半はなぜかDISC2とは違う構成になっているのでさらに分かりづらかった。
ボード解説のあとで突然リプレイから始まったり、しかもその映像が解説とリンクしてなかったり…
【特典DVD】 全日本シニアチャンピオンのダブルス解体
やはりチャンピオンペアは上手かった。特にボレーの決め方がすごい。ウマッって感じ。
ただ最初はお互い雁行陣でのんびり始めたりして、明らかにガチンコでの試合でなかったのは残念。ある程度シナリオがあったのだと思う。
試合が進むと徐々にチャンピオンペアが本領発揮してきて巧さを見せてくれたが、それでも凡ミスもあったので、あーこんなレベルの人でもあんな球をミスるんだと逆に変な自信にもなった部分もあった。また最後にはオーストラリアンフォーメーションやIフォーメーション、サインプレイなども見せてくれて面白かった。
■総合評価
月岡コーチのホワイトボードを使った解説は非常に分かりやすい。ここまで相手によって戦術が細かく区分され、まとまっている教材はあまり見られないように思う。セオリー的にこうすべきというだけの教材が多い中で、相手に対する戦術や駆け引きも含め述べられており、実践で役立つヒントもあった。
コーチの「みなさんは普段雁行陣だと思いますが」とか「みなさん結構並行陣に抵抗があるみたいですけど」という発言があるように、主に普段は雁行陣でこれから並行陣もチャレンジしていこうというくらいの初・中級者を想定した作りにしている模様だが、個人的にはもっと幅広くためになる内容だと思う。
しかし、コーチの解説はそこそこいいのに、解説とデモが噛み合ってなかったり、同じ映像を使い回していたり、デモでのミスショットをリプレイしていたりと残念ながらDVDの作りがよろしくない。
またこの会社の教材に共通する点だがリプレイがくどすぎて流れをぶった切るので個人的にはすごいイライラする… まあ、さっさと飛ばせばいいのだが、そんな時間があるなら1つでも多く別の展開やコーチの解説を収録してほしいと思うのは僕だけだはないのでは。
あと同社の絶対戦術と同じく、なぜかデュースサイドのプレイに偏りすぎてアドサイドの展開がほとんどない。(特典DISCのデモ試合では見られるが…)フォアとバックが逆になるから全く展開が変わると思うのだが何故に触れないのかという感じ。陣形・ポジショニング教材としてこれは減点だろう。だらだらリプレイ&スローモーションを流す時間があったらアドサイド側も収録してほしかったなあと思う。
月岡氏の次作に期待したい。
追記:
この教材には特典として月岡コーチのメールサポートがついています。
そこで、今度久しぶりに試合に出ることもあり、先日月岡氏へ自分の悩みを2点ほど(体力を温存しながらポイント取るための戦術、ミックスダブルスで有効な戦術について)質問してみました。するととても細かく丁寧なメールの返信を頂きました。自分だけでは思いつかなかった角度からの具体的なアドバイスを受けられ感激しました。早速今度の試合に活かしたいと思ってます。
しかも販売ページに
”本来であれば、月岡コーチのレッスンは有料であり、現在月岡氏のブログ、メールマガジンは日本最大級の顧客を抱えていますが、このようなメールサポートを行っておりません。
今回は、DVDを購入の皆様にだけ、月岡氏とのメール質問の権利があります。しかも無料です!特に回数制限や期限などは設けておりません。 ”
とあるようにこのメールサポート、期限も回数も無制限。
雑誌にずっと連載していたような有名なコーチに直接アドバイスをもらえる機会なんてなかなか無いし、この特典のメールサポートに私はかなりの価値を感じました。
個別の悩みなどをテニスの分析・戦術分野で定評のある月岡コーチへ直接質問してみたい人は購入してみるのも良いかも知れません。
上達のヒント
自分たちの形を作るべし。
デュースサイドでセンターからサーブを打ってバックでレシーブさせる。
セカンドサーブでのちょっと意外な発想:
・ワイドへ思い切って打つ(変に弱気にならずに打ちやすい)
・センターへ入れた場合、前衛がフェイクをいれストレートに打たせて決める
・ボディーへ短めに滑るサーブを入れる
リターンからの戦術例:
サーズがワイドに来た時の展開…ショートクロス沈めて→クロスロブ
サーブが強いときの対応…クロスロブ+リターンダッシュ
サーブダッシュしない相手には…浅く打ってリターンダッシュ